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雲中の方丈 私が「方丈」をはじめて体感したのは、 岩鷲山に献茶奉納をしたときであります。 おりからの台風で 空は不気味に黒く、 真闇と濃霧に包まれた雲中の山頂は、 どんなに強力なライトで照らそうが、 霧に反射されて、3m先さえ見えない、 閉ざされた世界でした。 献茶が終わり、 まさに霧の結界に囲まれた小間に座る心持で、 一碗の茶を飲んだとき、 その結界の向こうに、 無限宇宙が広がっているのを体感したのであります。 維摩居士の方丈。 茶室の小間の意味に、 気が付いたときであります。 ![]() |
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